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バイト先で知り合った高校生と(挿入無し)

俺が大学に入りたての頃、バイト先で知り合った子がいた。
その頃俺はバイト先を探していて、面接回った挙句、駅前のレンタル屋に決まったんだ。
CDとかDVDのレンタルね。
シフトは曜日によって変わるんだけど、大体夕方から深夜にかけて。
店は深夜一時までだったから、そこまでいる時もあるし、次の日授業が早い時には午後11時くらいで帰らせてもらう時もあった。
仕事には大体、4~5人入っていて人員的には余裕があったからだと思う。
その日の都合で、昼に連絡して遅くに行ったり、早上がりさせてもらえるのは正直助かった。
理解ある店長のおかげだろう。
 
 
 
店長は四十代半ばの日焼けした短髪の人で、爽やかな体育教師みたいな印象だった。
休む時も「テストが・・・」とか「単位がやばくて・・・」とか言うと「しっかり勉強しろ!」なんて言って休ませてくれた。
店長がそんな感じだったから働く環境はわりと良くて、バイト仲間でも長く続ける人間が比較的多くいたと思う。

で、そこのバイトのシフトは夕方五時くらいからは高校生が多くて(って言うかほとんど高校生)、午後10時以降は高校生が働けないから大学生かフリーターが入っていた。
時給的に言えば深夜をメインに入った方が良かったんだけど、俺が採用された時には、深夜は埋まり気味で、誰かの代打じゃないと入れない状態だった。
金も欲しかったけど、環境が良かったので続けたし、午後10時以降の人が休みたい時には積極的に代わるようにしたのと、自分があまり休まなければ給料に不満はなかったので問題はなかった。
夕方シフトに入ると高校生と話を合わせるのが大変だったが、気さくな奴が多くて楽しく出来た。
俺の方が歳上というのもあって彼等も一応気を遣っていたんだろう。
そんな感じだったんで、俺は夕方シフトの高校生と深夜シフトの大学生の両方と仲良くなった。

俺のルックスは基本的にイケメンでもないがブサメンでもない感じ。
中身はかなりのオタク要素があったけど表に出さないようにしていた。

「この映画見ました?」って洋画の話題を振られて、(最近アニメ以外見てねー)って思いながら「見てないけど面白そうだねー、今度見るよ。あと◯◯の新作ってどうなの?」なんて言って適当に話を合わせていた。

あと、基本的に明るく振舞って、感情の起伏が激しくないような人って感じにしていた。
そんな感じで無難に仕事をこなす日々が続いた。
深夜は九割が男なんだけど、夕方は六割以上(七割近くかも)が女で、最初仕事がやりづらいかなって思っていたんだけど、上記のような俺の態度で次第に打ち解けて、年齢差とか性別差を感じさせないくらい仲が良くなっていった。

その中に一人ミホ(仮名)って子がいた。
当時高二でショートカット、スレンダーでもなくポチャでもない普通体型。
自分からは話しかけないけど、話せば明るく返してくれる、そんな子だった。
バイトに入った頃も外見の良さで気になっていたけど、話をする内に、ますます気になっていったんだよね。
自分より歳下の女なんて自分勝手に振舞っていたり、はしゃいでいて楽しけりゃいいノリ重視・・・、要するに子供なんだな、ってその時の俺は思っていた。
でも彼女は、そんな風じゃなくて。
わりと控え目で献身的、でも主張する時には主張するっていう態度が俺には好ましく映っていたんだ。
挨拶もするし礼儀正しいんだよね、根が。
真面目って言ってもいい。

で、二ヶ月過ぎた頃から仕事終わりの時間が重なる時に、店の外で少し話したりするようになった。
って言っても短い時間だし、他にも同じ時間に上がりの高校生がいる時もあったから二人きりっていうのは少なかった。
内容は仕事の話とか世間話で、数分もしたら解散って感じだったね。
彼女のシフトもあるし、俺のシフトもあるから、そんな風に仕事以外の時間で話ができるのなんて週一か二回程度だったと思う。
向こうは特に意識なんてしていないだろうけど、俺の方は段々惹かれていった。

仕事終わりに話すのが当たり前になるようになった頃は、ちょうど梅雨の時期で、彼女は夏服になっていたから制服姿に萌えていたり、短いスカートから覗く太腿にムラムラしていたりした。
彼女は学校帰りにバイト先に向かって来るから制服なわけですよ。
薄手のシャツからブラが透けて見えたりすると、もう・・・ね。
店で会うたびに、色んな意味でドキドキしてた気がする。
最初は、相手にされないだろう、なんて気持ちでいるからなんとも思ってなかったけど、話ができて仲良くなってくると、望みが深くなってくるわけです。
もっと仲良くなりたい、もっと長い時間一緒にいたい・・・って。
で、どうしようもなくなって散々迷って告白する事に決めたんだ。

そこにいくまでも色々考えて結構悩んだよ。

駄目だったら仕事場でお互い気まずくなる。

新しいバイト場を探さなきゃ。

なんて考えてた。
なんだかんだで一ヶ月くらい考えてたかも。
とにかく、悩んでるよりはっきりさせて楽になりたいって気持ちの方が強かったみたい。
結果なんてどうでもいいから言うだけ言おうって決心した。

そう決めてから二人きりになるチャンスを窺った。
その時には携帯番号とかも交換していたから呼び出したりするのは楽だったけど、仕事以外に会うような関係じゃないし、警戒されるだけだ。
『なるべく自然に』がテーマだった。
そうして何とか仕事終わりに二人きりになるチャンスを探っているうちに、あっという間に一週間経ってしまった。
ようやくチャンスが訪れたのが決心から十日くらい後。
もう梅雨明けして夏が来るって頃だった。

その日は、普段だと、俺、ミホ、別の女の子(可愛い)が午後10時上がりのシフトだったんだけど、女の子が急に早退していって、帰りに俺たち二人だけになった。
急な事態だったがチャンスを待っていた俺は「今日だ!」と思った。
俺の働いている店は、さっきも書いたように駅前にあって。
その近くにはマンションがあるんだけど、昼にはそこの主婦達が集う小さな公園見たいな場所があるんだよね。
で、そこに「ちょっと行ってみない?」みたいな軽い感じで誘った。

もう梅雨も終わりかけで雨も降ってなかったから午後10時くらいには適度な気候で、彼女も「涼しいし、たまにはいいかもね」なんて乗ってきた。

公園は、あまり広くなくて背の高い木が周囲に植えてあって、いい感じに薄暗い。
あちこちにベンチが置いてあって適当に外灯が並んでいるくらいで、あとは何もなかった。
行ってみると、たまーに通り掛る人がいるくらいで、ほとんど人影は見えない。
もしかしたら、いるのかもしれないけど、木陰とかベンチの背もたれ(結構高い)とかに遮られて、よくわからない。
いても2、3人だろう。
どちらかと言うと、ビルやマンションの外壁とかに囲まれていて閉鎖的な場所だと思った。
着いて5分もしないでベンチに座った。
なるべく人目につかない場所を、さり気なくチョイス。
俺の左にミホちゃんがいる。
その向こうは木の幹があって、ちょうど木陰って場所。
暗いのもあって俺の右側の方しか周りからは見えない感じ。
で、それとなく雑談をしながら機会を見計らって言った。
もともと決めていたから、ここまで来たら躊躇いはない。

もう、ズバッと直球。

あんまり覚えてないけど、「段々好きになってきて最近は、どうにもならなくなってきた。よかったら付き合ってくれない?」みたいな内容だ。

彼女はしばらく黙っていて何か考えているみたいだった。
俺も返事を待っていたけど、どうにもその沈黙が我慢できなくて「あ、俺じゃ駄目かな?」って言った。

「ん、んー・・・、そういうわけじゃないけど・・・」
「彼氏とかいるの?」

「今はいない」
「じゃあ、どう?」

しつこい。
でも、とりあえず誠意は見せようと思った。
あと、どうせ振られるにしても言えるだけの事は言っておこうと。

それからも彼女は黙っていたけど、

「やっぱり・・・、・・・ごめんなさい」

座ったまま頭を下げた。

まぁ、ある程度は予想されていた事態だったので心の準備は出来ていたが少しショックだった。
それから自分を納得させる為にもう少し突っ込んで理由を訊いてみた。
彼女はあまり話したがらなかったが、最終的には俺の質問にイエス、ノーと答えてるうちに少しずつ色々話してくれた。
それによると、一年の時(去年ね)に付き合っていた彼氏がいたらしい。
でもその彼氏とは、向こうに気になる女ができたのと、ミホの方の気持ちが冷めてきたのが同時になって別れてしまった、という事。
彼女は二年になるので、そろそろ受験勉強をしたいから来年になったらバイトも減らしていきたい。
彼氏を作って遊んでいる時間はないと思う。
今は特に好きな人はいない。
以上が彼女の話の大筋だ。
若干ニュアンスが違う所もあるかもしれないが、大体こんな感じ。

勉強の邪魔にならないようにするとか、そんなに遊べなくてもいいからとか、色々言ってみたけど結局駄目。

「そっかー」と最後に溜息混じりに呟いた。

「ごめんなさい」彼女は申し訳なさそうに謝った。

彼女の話を聞いている最中から段々俺の中で気持ちの変化が起きていて、どうせ駄目なら言うだけ言ってやろうっていう風になっていった。

「普段、そんなに熱く話すキャラじゃないから驚いた」と、後日彼女が俺に言ったくらい、その日の俺は違ったらしい。

それから恋愛話を中心に色々雑談していたんだけど、俺は急に変な思い付きをして、こう言ったんだ。

「じゃあさ、付き合うのが無理ならせめてキスだけ駄目かな?」

彼女はビックリして「は?」って顔をしていた。

「いや、もう付き合うのは無理って聞いててわかったんだけど、俺もなんか諦めるきっかけが欲しいんだよね。さっきも言ったけどさ、結構悩んでたわけよ。で、無理ってなって諦めようとしても、やっぱり引きずっちゃうと思うんだよね」

彼女は黙って聞いていた。

「だから、そういうのがあれば、ミホちゃんとの事をいい思い出として忘れられると思うんだよね」
「そういうのって?」

「いや、だから、こう・・・上手く言えないんだけど、それがキスとかかなぁって思って」

今考えると無茶苦茶な理論だが、当時はなんか、それが正しいような、きっと彼女はわかってくれるんじゃないかなって気になっていた。

「なんか無理ありません?」

確かに。

「うーん、でもほら、例えば告白しないで駄目になるより、駄目でも告白しようって時あるじゃない?」

彼女は頷いている。

「で、それって結果を求めてるんじゃなくて、告白する事で自分の気持ちにケジメをつけようとしてるって事なんじゃないかな?」

さらに畳み掛ける。

「その人と付き合いたいとかって気持ちよりも自分の感情を整理しているっていうか、告白する事で溜まってた思いを吐き出して楽になりたい、とか」

黙ってるけど否定しない。

「で、今俺が言ってるのが、まさにそういう事なんだよね」

・・・みたいな流れで、いかに俺の求めている行為に正当性があるかを延々と語り続けた。

彼女は黙って聞いていたが最後は吹き出して「◯◯(俺)さん、必死すぎー」って笑い出した。

それで場が和んだ。

「そう?」
「うん、なんか面白いよ」

「駄目?ミホちゃんだって初めてってわけじゃないんでしょ?」
「まぁ、そうだけどね・・・」

なんて会話をしながら少しずつ彼女との距離を詰めていった。
もうちょっとで肩が抱けるって所まで来たら「迫りすぎ!」って怒られて元の場所に戻った。

それから彼女は黙っていたけど「んー、んー、んー」って何かと思ったら鼻歌だった。

それから、しばらく考えてる風で足をブラブラさせていたら急に鼻歌が止まったかと思うと、俺の方を向いて、「いいよ」って小さな声で言った。

「マジでー」

立ち上がりそうになって訊き返すと「うん」と頷いてから、「ただし!」と付け加えた。

「店の人には当たり前だけど、ぜっったいに誰にも言わない事!」
「わかった」

もう何を言われても二つ返事だ。

「絶対だよ」
「うん」

言いながら彼女ににじり寄る。

念の為、人がいないのを見回してから彼女の肩を抱いた。
思っていたより細い。
グッと引き寄せると彼女は目を瞑っている。
それから軽く深呼吸して、彼女の気持ちが変わらないうちに唇を重ねた。
予想以上に柔らかく、口紅かリップの味がした。
普段化粧をしているようには見えなかったが薄くしているのだろう。
高校生なんだから当たり前か。
それから息が続くまでキスしていた。
なんか少しでも唇を離したら「もうおしまい」って言われそうな気がしていたから。
それで、ここぞとばかりに彼女の感触を味わった。
唇はムニュムニュして柔らかいし、髪がいい匂いするんだ。
うっとりしながら夢見心地だった。

一応断っておくけど、この時点で童貞じゃなかった。

でも、傍から見たらそれくらいの必死さはあったかもしれない。
ガツガツした感じ。
あんまり長く続くから、彼女が掴んでいる俺の袖を何度か揺すった。
それでも俺が離さない。
まだまだ彼女を味わいたかった。
そうしたら今度は胸を押すようにしたので、彼女は離れてしまった。

「ちょっと、苦しいよ」

喘ぎながら深呼吸をした。

俺は謝ってからもう一度迫ろうとしたが、「もう終わりにしようよ」って言われたので名残惜しかったけどやめた。
それから二人で立ち上がって、帰ろうって雰囲気になった。

公園を出る時に彼女が「これで忘れてね」って言った。

俺はどう返事をしていいのか迷ったが、なんとなく「あぁ、うん」みたいな曖昧な返事をした。

遅くなったので駅まで送っていこうとしたけど、彼女はちょっと歩いてから「ここでいいよ」って言って手を振って走って行った。

その後は、お互いバイトでも何もなかったように振舞っていた。
挨拶もするし、普通に会話もする。
バイトが終わった後に他の人を交えて話したりもした。
彼女も普通に接してくれてたから、俺も忘れようとしたんだ。
でもさ、あんな事があって、はいそうですかって忘れられるもんでもない。
彼女に言った事とは矛盾しているけど・・・。

で、あれから会話の機会が増えた。
他の人のシフトの兼ね合いで曜日を移動したりした結果、今まで週二で重なっていたシフトが週三になった。
そのほとんどの終わりに話したりしてたから親密になってもおかしくない。
周りからもシフトが重なっているっていうので、仲良くしててもそんなに怪しまれなかった。
あの公園にもバイト終わりに何回か行った。
もちろん、何もなかった。
店の前で話しているのは迷惑になるし、公園なら静かな場所で話ができる、座るところもある、って理由で使っていたんだけど。

それで、あのキスから二週間くらいした頃。
当時、土曜が同じシフトで、お互い次の日が休みだから毎週決まって午前0時くらいまで話したりしていた。
彼女は、親には「友達とファミレスに行っている」とか言ってたみたい。
何人かで話す時の方が多かったけど、その時は二人だった。
ベンチに座って、だらだら話していたら急に雨が降ってきた。
台風クラスとは言い過ぎだけど、結構強めに。風も強い。
夏だし降ってもおかしくない。
そう言えば天気予報見てなかった。
で、どうしよう?ってなった。

公園には雨宿りできる所なんてないから移動しないといけない。
駅前だから少し歩けば、コンビニとかファミレスとかあるんだけど、知り合いに会いそうで、ちょっと行きづらい。
カラオケって案もあったんだけど、カラオケだけが今いる場所からメチャクチャ遠かった。
困った。彼女もそんな表情。

どこかに避難したいんだけど、彼女としては、俺は彼氏じゃないんだから二人でいる所を見られるのが嫌だったのかもしれない。
俺としても、彼女は幼く見えるからあまり遅い時間に一緒にいるのを警察とかに見られると少し嫌だな、ってのもあった。
当時は夏休みで土曜だったし、親に連絡されてもお互い困る。
そんなわけで彼女は未成年だから、どこかの店の中とか行くのは気を遣ってた。
その点でも公園は良かったんだよね。
駅前だけど、これまでの経験上、警官の姿は見かけなかったし。

彼女の家は電車で一つ隣りの駅から徒歩数分の場所。
それまでは学校帰りに電車で通っていたんだけど、夏休みに入った頃から運動不足とダイエットの為、家から自転車で来ていた。
俺の家は歩いて五分もしない場所で一人暮らしだから帰るのに問題ないけど、この雨の中彼女をチャリで帰らすのはさすがに鬼だ・・・みたいな複雑な事情があってなかなか結論が出なかった。
彼女も、こうしようとは言わない。
お互いかなり濡れてきていて前髪から滴がポタポタ垂れてきている。

で、半分冗談、半分本気で「家来る?」って言った。

それでも返事しないから、俺は彼女の手を無理矢理引いてチャリの後ろに乗せ、彼女のチャリを全力で漕いで家まで飛ばしたんだ。
そうしたら二分もしないで家に着いた。
とりあえず部屋に上げてタオルを渡す。

「適当に座ってて」って言ってから、俺は濡れた服を脱ぎ捨ててシャワーを浴びた。

さっぱりして風呂から出て、落ち着いて彼女を見ると、やっぱり結構濡れている。

「風邪ひくといけないから」とかなんとか言って、今度も無理矢理浴室に連れて行った。
タオルと、とりあえずの着替え(俺のTシャツと短パン)を渡して、彼女がシャワーを浴びている間、脱いだ服を乾かしてあげた。
部屋には乾燥機なんてなかったからドライヤーを使った。
普段は制服だったけど、夏休みに入っていたから私服。
上が薄いピンクのノースリーブに黒のスカート。
生地が薄かったから、わりと早く乾いた。

そんな事をしているうちに、貸したシャツに着替えた彼女が出てきた。

雨はまだ止まない。
今後の事を話し合って、最悪、俺が傘を貸すから彼女は駅まで歩いて電車で帰るってなった。
それまでもう少し様子を見ようって。

それで、お茶を飲みながら公園での話の続きとか、雑談してたんだけど、どうにもムラムラ来るわけですよ。
自分の部屋、狭い場所に二人きり、湯上りの高校生(しかも可愛い)。
Tシャツ越しに胸の膨らみがわかるし、短パンからムチッとした太腿が覗いているわけですよ。
これらの条件が揃っていて、襲い掛からないって難しくない?
俺、僧侶じゃないし。

で、何気なく話しながら抱きつきました。
ガバッと。

彼女は「えっ?」ってなって藻掻いたけど力じゃ勝てない。
キスして押し倒しましたよ。

それから「ごめん、我慢できない」って言って服を脱がそうとした。

でも、キスなら一度したから平気だったけど、脱がそうとしたら頑強に抵抗された。
今までの比じゃないくらい。

「ちょ、ちょっと、やめ・・・、無理無理無理無理」
「好きだ!」

「それはわかったから。でも、駄目」
「いいじゃん」

「だめだよ、だ・・・ムグ・・・キスも・・・だ・・・め・・・ん・・・」

キスしまくりです。
胸を触ったらブラ越しだったけど柔らかくて弾力があるのがわかった。

チョーーヤワラケー!

すでにフル勃起。
右手で胸をモミモミモミモミ。
左手と体で押さえ込みつつ自由を奪う。
しばらく揉みまくったあとで下も脱がそうとしたら俺の手を掴んで離さない。
彼女の手も白くなるくらい力が入っている。
あまりに激しいから俺は訊いた。

「もしかして初めて?」
「・・・・・・」

「マジで?」

それから問い詰めたら、昔やろうとしたけど、うまく入らなかったとの事。
不思議なもので、それを聞いたら逆に萎えてしまったわけですよ。
このままいけば、俺が初めてなのは嬉しいんだけど、彼女からしたら初めてがこんな無理矢理でいいのか、と。
悪い思い出になるんじゃないか、と。
なんて冷静になってしまったわけです。
でも一方で、湯上り高校生を抱きしめているわけですから、下の方が大変な事になっているわけです。
ガッチガチで痛いくらい。
しかも出ちゃったんじゃないかってくらい先走ってるのが自分でもわかる。
彼女も、気付いているみたいで、抵抗するのに手とかは動かすんだけど、それが当たってる太腿は動かさなかったりする。
まぁ、でもやめようかって感じになった。

そう彼女に伝えて、押さえてる力を抜いたら、ちらっと下を見てから「いいの?」って言った。

助かったような、でもそれどうすんだよ、っていう半々な感じで。
俺としては正直、やれないなら口でして欲しかった。

で、そこから交渉開始。

キスの時みたいにもって行けば、なんとかなるんじゃないかと考えて、「男はこうなっちゃうと出すまで小さくならない」とか、「ミホちゃんみたいに可愛い子といたら誰でもこうなる」とか、「高校生くらいなら誰でもやってる」とか、「このままいるのは苦しいから人助けだと思って」とか、「ミホちゃん可愛いから俺すぐ逝くと思うよ」とか・・・もう考え付くありとあらゆる言葉を並べた。

そうしたら彼女は「・・・手・・・とかじゃ駄目かな?」と提案。

ここは妥協しない。

「手なら風呂場で石鹸つけながらとかじゃないと多分逝かないよ」宣言。
それだとお互い脱がないとね、と暗に臭わせながら。鬼だ。

で、また最初にループ。

思うに彼女、わりと丁寧に頼めば何でも許してくれる率が高いんじゃないかって気がしてきた。
押しに弱い感じ。
あとは勘違いかもしれないけど、どっちかっていうと好かれてるのかも・・・なんて思ってた。
そこまでは言いすぎだけど、恐らく嫌われてはいないと思った。

さんざん交渉していたらようやく「じゃあ・・・迷惑掛けちゃったし、ちょっとだけなら・・・」とやっとのことで頷いた。
粘りって大事。
どうやら、雨で家に避難させてもらったり、服を乾かしてもらったり、それからこの後、傘借りたりしなきゃいけない、とかが迷惑掛けたってなったみたい。
そうなれば俺はもう善は急げ、ですよ。

「じゃあ」って起き上がってトランクスごと部屋着の下を脱いだ。

少し話したから落ち着いたかと思っていたのに、その時点でマックス勃起変わらず。
ヘソまで付きそうです。

で、俺がベッドに座って彼女は床に座って引き寄せた。
足の間に彼女がいて俺の太腿を抱えている体勢。
どうすればいいの?って感じの上目遣いをしてくるから、そこから丁寧なフェラ指導。
最初に裏側から舐めさせて全体を舐め終わったら咥えさせた。
もうその瞬間、極楽を見た。
かなりガチガチだったから逝くかと思ったよ。

「吸うみたいに咥えるんだよ」って教えたら、その通り、いや俺の期待以上に吸い付いてきた。

柔らかい唇が亀頭に被せられていくわけですよ。
ヌルッ、って感じ。
で、ちょっと引き上げたら、さっきより少し深くヌルルッってくる。

ヌルッ、ヌルルッ、ヌルルルッ・・・って繰り返してだんだん深くなってくる。

被せる時には唇の内側を擦り付けてくる感じ。
引き上げる時には擦り付けた粘膜を残してくる感じ。
ズルズル言いながら口でチンコの表面を撫でられていくのが最高だった。
絶対歯を立てない。力を抜いて。の二点を注意させたのが良かったのか。
単純に彼女の飲み込みがいいのかもしれない。
しばらくヌイてなかったからイキそうになったけど、だらしない所を見せたくないからなんとか我慢。

全然平気って顔をして「もっと舌を使ってみて」と言った。

これもどうすればいい?って感じだったから、「上下する時に舌をつける感じにして」って教えた。

そうしたらその通りに実行。
それまで唇の内側が刺激のメインだったけど舌の刺激がプラスされた。

その頃には何回も口ピストンを繰り返していたから、俺のを真ん中くらいまで咥えられるようになってた。
で、真ん中くらいまでいって、もうこれ以上いかないって所までいったらゆっくり引き上げてくるんだけど、抜けそうになるんじゃないかっていう亀頭の先端まで上がってくるんだよね。
その時に彼女が意識してるのかどうかはわからないけど、エラの所にくるとキュッって口をすぼめるんだよ。
それがチョー気持ちいい。
下から上がってくる唇がエラを通過するたびに反射的にビクッってなってしまった。
そんな感じだったところに、さらに舌攻撃が加わった。
キスした時も感じたんだけど、彼女の舌は広いっていうか長い気がした。
それが裏筋にピタッとくっついて上下に擦ってくるんだから気持ちよさ倍増。

「んっ・・・んっ・・・んっ・・・」

彼女はコツが掴めてきたのか上下運動もリズミカルになってきた。

「すごい気持ちいいよ」

時々褒めてあげるのも忘れない。

で、調子に乗って髪を撫でながら肩に、それから胸に、っていこうとしたら胸を揉んだところで跳ね退けられた。

ガッカリ。

仕方ないのでフェラの気持ちよさに意識を集中する。

「んっ・・・んふっ・・・んっ・・・んふっ・・・」って繰り返されながら彼女が首を振っているのを見下ろす。

それからしばらくしゃぶってもらって、上手くいかない時には、少しずつ「こうして」って注意してきたから(優しくだけど)気持ちよくなってきているんだけど、さすがにイクまではいかなかった。
結局15分くらいしてもらったら彼女が「疲れた」って感じになってきたから泣く泣く終了。
俺的には出せなかったのは残念だったけど、一度のキスで終わっていた彼女にフェラさせたっていうのが大きかった。
一歩前進したみたいな満足感があったよ。

外を見ると雨はかなり弱くなっていたからチャリで帰れそうだったけど、念のため傘を渡して彼女は帰宅。

今回も送ろうとしたけど「玄関まででいい」って断られた。

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あれからも特に俺と彼女の関係に変化はなかったけど、俺の気持ちは以前と全く違っていて、キスした時は、これで諦めよう的な感情が支配していたけど、一度ああいう事があると、もっと先まで行けるんじゃないかって気になっていた。

それで、なんとか口実を見付けて二人っきりになれないかって考えていた。
あんな機会はないかと思っていたけど、それは、そんなに遅くなくやってきた。
彼女とは前も書いたようにバイトでしか会わなかったんだけど、CDの貸し借りとかをしていて、その受け渡しをバイトでしていたんだ。
もともとは他のバイト仲間同士で貸し借りをしていたグループの中に彼女がいて、彼女とのきっかけを作りたかった俺は、彼女がバイトの女の子にCDを貸してる所に入っていって

「俺にも貸してくれない?」

って強引にお願いしたんだよね。
彼女は嫌な顔せずに笑って

「じゃあ○○ちゃんのあとね!」

って言ってくれた。
それから時々貸し借りがあって、俺も彼女の趣味を聞いて好きそうなのを貸したりしていた。
当時は、そこから何か発展があるのを期待していたんだけど結局何もなかった。
でも今なら、これは「使える」と思った。

それである時、彼女から借りたCDをわざとバイトに持ってくるのを忘れたんだ。

「ごめん。」

って言ったら

「今度でいいよ。」

って言ってくれた。
でも今度で良くないのを俺は知っていて。
そのCDは次に貸す人(A)の予定が決まっていたんだ。
だから俺がその日に返さないと、Aに貸す予定が狂ってしまうんだよね。
そうすると、Aに断らないといけないんだけど、もともとAの方が俺より先に彼女に頼んでいたんだ。
だけど、たまたま彼女がバイトでAに会う機会がなくて、それまでに返せばいいんじゃない?って事で俺が借りていたから彼女としては、俺に貸しているからっていう理由ではAに断りづらいものがあった。
その辺の事情を知っていた俺は

「悪いけどバイト終わったらウチに寄ってくれない?」

って誘った。
彼女も、そういうならと了解した。
で、その日のバイト終わりにバラバラに帰る振りして彼女には家に来てもらった。
せっかくだからお茶でも...と言って座らせ話を絶やさないようにして前回と同じ流れ。
抱きしめて押し倒してキス。
やらせて→無理→じゃあ口で......ってなったけど、今日は最初嫌がった。
押さえ込んでいたから

「じゃあ、こっちでもいいけど。」

ってスカートの下から太腿を触っていくと、その手を押さえながら

「わかったから。」

としぶしぶ了解してくれた。

この前と同じベッドの端に座ってフェラ開始。
彼女は正座して俺の足の間へ。
前回と同じ流れだからお互いスムーズにいった。
教えた通りに最初は全体を舐めてから咥えていく。
なんかフェラ講習の復習をしているみたいな気になった。
そう考えたら新しい事も覚えていかないとな、と思って

「下も舐めてよ。」

って言った。

「下ってこの辺?」

って根元の方を舐めてくる。
裏側を中心にベロベロしてきた。
唾液が出ているから、これはこれで気持ちいいのだが本当の希望は違う場所だ。

「違う違う。こっち。」

チンコを引っ張り上げるようにして玉を上の方に持ってきた。
俺が若干ベッドの上で仰け反る感じで彼女の目の前に袋が来るようにした。
そしたら彼女は

「ここ?」

って目をして舐め始める。
下から玉を持ち上げるようにしてレロレロしてきた。
唇が柔らかいのと舌の面積が広いので気持ちよさがすごい。

「うまいよ............うん、そうそう......もっと全体を......いいねぇ。」

褒めながら髪をサワサワ。

「ンフッ......そう?......」

少し嬉しそうにペロペロペロペロ。

「すっげぇ気持ちいい。ミホちゃんうまいよ。」

多少お世辞の部分もあったけど二回目にしては相当上手いと思った。
玉も裏側っていうか根元っていうか、その辺りを擦るように舐めてくるんだよね。
その度にビリビリと電流みたいな快感が走ってきた。
気付いたら我慢汁がダラダラ流れていてそのまま彼女の舐めている袋の方まで届きそうな感じだった。

それからまた咥えてもらう。
基本的に彼女は言われないと動かないんだけど、それは逆に言えば、ほっとくとずっと同じ事をやっているっていう事で、一度

「玉舐めて。」

って言えば延々と玉を舐めているんだよね。
そういうところは素直って言うのかな、やりやすかった。
で、流れ出した我慢汁を下から舐め取ってきてもらって咥えてもらう。
前にやられたカリ攻めがさらに上手くなった感じがした。
引き上げる時にエラをキュッってするんだけど、今日はキュッキュキュッって感じでかなりエラに引っかけてくるように攻めてきた。
それが気持ちよすぎて

「うぁぁぁ......」

って思わず声をあげてしまった。
彼女はそれを聞いて少し笑ったみたいに見えた。
そして、さらに重点的にカリ締めを続けてくる。
より深く、より締め付けてきた。
そんな感じだから俺はさっき以上に我慢汁が出ているのを感じた。
彼女に咥えられているから、実際どれくらい出ているのかわからないが、体感的にはかなりの量が出ている気がした。
チンコがずっとビクビクしているから先走りというより三分の一くらい出ていたのかもしれない。
それを彼女は裏筋に舌を当てながら引き上げるたびに舐めとっているのだろう。
時々舌を先っぽに被せる感じで舐め回してきた。
もう限界が近いと感じた俺は、さっきのカリ締めをリクエストした。
彼女は頷いて、カリ攻めをしながら吸いつきを増してくるようにしてきた。

「んっ......んっ......んっ......」

咥えながらの上下動もさっきよりリズミカルになってきている。
移動を小刻みにしてその分上下動を速くしている感じだ。
明らかに彼女のフェラは上達していた。
それまでなんとか我慢していたけど、ついに限界が来た。
髪を撫でながら発射の為の精液がせり上がってくるのを感じた。

「いく。」

って言うと口を離されそうな気がしたから黙って彼女の口内に発射!

「んっ......んっ............ん?ん、...んんんっ......んーんーんー......」

イッタ瞬間、驚いて彼女は口を離そうとしたが首をがっちり押さえて離さない。

ドクッ、ドクッ......ドックン、ドッックン......

吐き出した精液が彼女の口に流れ込んでいくのがわかる。
結構出たと思ったのにチンコはずっとビクビクしていてなかなか治まらなかった。

「んふ、んーんー............ふー、ふー......」

いつまで経っても俺が首を離さないから彼女は懸命に鼻呼吸していた。
少し苦しそうで申し訳なかった。
でも、ビクビクしながら精液を吐き出している亀頭を温かい口内で締め付けられてるから気持ちよくって離したくても離せないって状況だった。
快感に身を委ねてボーッとしていたら、やっと放出も治まってきたから、ゆっくりと押さえつけている手の力を抜いていった。
そうしたら彼女はそっと首を上げていく。
最後にチュッと小さな音がしてやっとチンコから解放されたんだけど、少し潤んだ目で上目遣いに俺を見てきた。
捨てられた子犬みたいだ。
きっと出されたものをどうしたらいいのかわからないのだろう。
少し意地悪をして、どうした?って顔をしたら彼女は

「んーんー。」

って言いながら膨らんだ頬を指差した。
で、ベッド脇にあったボックスティッシュを渡すと急いで何枚か取って重ねてから、その中に吐き出した。

(飲んでほしかったなぁ。)

なんて思いながらその光景を見ていた。

「ちょっとーー、びっくりしたんだけど!」

口に出された精液をティッシュに出すと怒ったような目をして彼女は言った。

「なんか、すごい出たし。」

そこからいつものフォロー開始。
気持ちよすぎて急に出ちゃったとか、ミホちゃんのフェラは最高だよとか、思いつく限りの言葉を並べる。
会心の射精が出来たのだからこれくらいのサービスは気にならない。
彼女にしてみたら、俺に悪意がないというので仕方ないな、って思うのと自分のフェラが褒められている=自分が褒められているって変換されて、次第に怒る気がなくなってくるらしい。
後になってチラッとそんな話を聞いた。
それから俺のを拭いたり彼女はうがいをしたりして後始末が終わるとCDを渡した。
気を遣って

「そこまで送ろうか。」

って訊いたら断られた。
そして、時間を気にしながらチャリで走り去る彼女を見送ってから部屋に戻った。

一度で終わってしまうと、それっきりになる事も、二度目があれば三度目も起こりやすくなる......って事を、その頃の俺は実感していた。
あれから何日も経たない内に三度目のチャンスがやって来たからだ。

二回目のフェラから一週間後くらい。
もう夏休みも終盤に入っていた頃だ。
バイトで彼女と話している時に宿題の話になった。
彼女は高校生だから宿題って言うより課題なんだけど、指定された課題を夏休み明けに提出しなければいけない教科が幾つかあるらしかった。
その辺は担当教師によって決まるから全教科ではないし課題も大変なものじゃないらしいから時間はかからないものが多いみたいだったが、詳しく話を聞いてみたら高校生だと一日、二日じゃ仕上がらないだろうってものもあって、単純にさらさらっと終わるわけではないのはわかった。

で、夏休みの終盤だったから、その課題のほとんどを彼女は終わらせていたんだけど、一つだけ残しているのがあって、それがメチャメチャやる気が起きないって話になった。
聞くと、日本史の課題で、指定された何人かの人物のうち一人を選んで、その功績についてレポートを書け、というものだった。
それも指定の人物は、藤原道長とか織田信長とかの中世から近代にかけての大御所クラスでマイナーな人物はいない。
これって大変か?って思ったけど、彼女は女子の大多数に漏れず歴史関係が苦手のようだ。

「それってそんなに大変?」
「そういうわけじゃないんだけど......」
「学校かどっかの図書館とかで資料を写せばいいんじゃないの?」
「そうなんだけどさ......」

彼女としては本来そうしたいらしいんだけど、どうやら学校の図書館の資料は量が限られているらしく、それを写せば他人と似た内容になってしまい、丸写しなのが即効でばれてしまうのが心配なんだそうだ。
で、最悪は、そうしようと思っているんだけど、何かいい案がないか......って今まで課題を放置していた、という事らしい。

そこで、また俺は

「チャンスだ!」

と思った。
前期に日本史概論の授業を取っていた俺は、室町~安土桃山時代くらいのだったら資料が家にあるって話をした。
大学図書館の資料をコピーしたものと俺の書いたレポートがメインだったが指定の人物を何人かカバーしているはずだった。
逆に、彼女の課題自体が一般的なレベルのものを要求されているから俺の資料だと内容がディープ過ぎやしないかって事の方が心配だった。
それで

「家においでよ。」

って言った。

「えーーー......」

って言った後しばらく考えて

「ぜったい変なことしない?」
「しないよー。課題やるんでしょ?」
(嘘です。やる気満々です。ごめんなさい。)

心の中で今から謝っていた。

「ちょっと考えさせて。」

ってその日は終わったんだけど、次にバイトで会った時、

「やっぱりお願いしていい?」

って言ってきた。
期日が迫っているのもあったんだろうね。
それで、お互い休みの日に俺の家に来るってなって、それが日曜って決まった。
夏休みで学校がないから他の日でもよかったんだけど、土曜にバイトが一緒だから、その時に細かい予定を詰めて次の日に会うって感じがいいんじゃない?という事でお互いの意見が合った。

バイト以外の日に彼女に会うのはこれが初めてだったから正直緊張した。
部屋も掃除したし迎え入れ体勢は万全だ。
昼過ぎに彼女が来た。
薄いイエロー地のTシャツに黒のジーンズ。
肩から鞄を提げていた。チャリで来たらしい。
冷たい麦茶を出して彼女をテーブルに座らせた。
俺の部屋は六畳のリビング兼寝室とキッチン、洗面浴室っていう作りのアパート。
一階の奥の部屋だった。
リビングには前回からお世話になっているベッドと小さなテーブル。
テーブルにはパソコンが置かれていた。
あとは服とかの収納、本とかの収納棚って感じ。
テーブルは脚の短いタイプでフローリングの上にクッションを敷いて座る感じだった。

で、彼女を座らせたあと、パソコンの電源を入れて、本の収納棚から資料のコピーを探し出して開いて見せた。
そして、ワードを開いて、これが俺の書いたレポート、これが資料のコピーって説明していった。
彼女は俺の説明にうん、うん、と頷いていて鞄から出したレポート用紙に熱心にあれこれ書いていった。
それからしばらくは彼女の時間。
一人の世界に入って一心不乱に何か書いていった。
書き方が雑だったからとりあえず下書きにしておいて、あとで帰ってから清書するのだろうなって思った。
俺は邪魔にならないように雑誌とか見てた。
パソコン使えないからネットも見られないし。
彼女は時々、俺の方を向いて、

「ねぇ、これってどういうこと?」

ってわからない所を質問してきた。
その度に色々説明してあげた。

少し経つと読むものもなくなってきて雑誌を見ている振りをしながら彼女を観察していた。
改めて見てみると、いい体してるんだよね。
中学の時、何かスポーツしてたのかな。
なんか、こう全体的に引き締まっている感じ。
だから、細いって感じじゃないんだけど肌の張りがあってキメが細かくて健康的な感じがするんだよね。
何回か触ってるからわかるんだけど、太腿はスベスベしてるし胸も弾力満点で揉みごたえがある。
そんな事を思い出しながら後ろを通ったりする時、Tシャツの隙間から胸の谷間を覗こうとしたりしていた。
上から見ると半分くらい谷間が見える。

(ふっくらしててやわらかそうだなぁ。)

彼女の胸はあまり大きくない。
たぶんCカップくらいじゃないだろうか?
だけどウェストが細いから大きく見える印象があった。
あと、張りがある感じでパンッとしてるみたいに見える。
そんな事を考えていたら、脇の下から手を伸ばして鷲掴みにしたい欲求が湧いてきた。
モミモミモミモミ......って。
それに相変わらずいい匂いがする。
香水なのかな。
シャンプーなのかな。
よくわからない。
狭い場所だから余計に匂いが充満していて、部屋全体が甘い匂いに染まっていくのがわかった。

そんな状況で、色々な思いが湧いてきたけど、かろうじて欲望を押さえ込んだ。
結局、二時間くらいしたら、終わったらしい。
彼女は俺の方を見て

「ありがとう。」

って言った。
資料のコピーを返そうとしてきたけど、あげてしまった。
その頃には四時近くになっていたからお互い

「お腹すいたね。」

って感じになっていて相談の結果、駅とは反対方向にあるスーパーまで歩いて買い物。
日曜だし場所柄、知り合いに会う事もないだろう。
なんとなくデート気分。

「見てみてー、こんなパンあるよー。」
「このプリンおいしそー。」

彼女もカゴを片手に一々商品を取り上げて何となく楽しそう。
結局、パンとか惣菜とかを買ってきた。
で、部屋に戻って俺がコーヒーを淹れて買ってきたものを広げる。
テーブルが狭かったせいか載り切らなくてあふれそうだった。
買ってきた物は初めてのものが多かったけど、どれも大体美味しくて彼女も満足そうにしていた。

「おいしいね。」
「うん。」

笑顔の彼女。
そして、買ってきたものを大体片付けて、最後に残ったコーヒーを飲みながら、ここからどうやってエロイ方向にもっていこうなんてぼんやりと考えていた。
だけど、なんとなく彼女の楽しそうな顔とか嬉しそうな仕草とかを見ていたら、この前みたいに無理矢理っていう感じにいけないって気になってきた。
確かに彼女の体は魅力的なんだけど、今日は俺もなんかプチ恋人気分みたいなのを味わえたし、これでいいんじゃないかって思い始めた。
こうして二人だけで話していると最初の公園の時みたいなドキドキした感じ、緊張した思いが甦ってくる。
それもやりたいって感じのドキドキじゃないから下半身は静かなものだった。

(......あー、やっぱりこの子の事好きなんだなぁ。)

今度は、盗み見じゃなく正面から彼女と対面していたから余計に動悸が激しくなった気がした。

そんなわけで、ダラダラしながら

「もっとコーヒー飲む?」
「うん!」

なんてやりとりと、バイト仲間の話とか極めて健全な話を続けながら時間が過ぎていった。
二杯目のコーヒーを飲み終わったところで、彼女が

「そろそろ帰るね。」

って言い出した。
手際よく筆記用具とかレポート用紙とか持ってきたものを鞄にしまって俺のあげたコピーも一緒にしまう。
立ち上がって玄関まで行って、

「そこまで送ろうか?」

って訊くと

「ここでいいよ。」

首を振った。
そして

「今日はありがとね。」

って微笑んで出て行こうとしたら一度立ち止まって振り返った。
忘れ物かな?って思って部屋の方を振り向くと、それらしいものは見当たらなくて不思議そうに彼女を見返すと恥ずかしそうに俺に言った。

「......今日は何もしないんだね。」

何とも言えずに戸惑っていると、

「ちょっと見直したかも。」

と言うなり急いで鞄を肩に掛け直してドアノブを掴むと

「じゃあまたお店でね。」

って言って出て行った。
出て行く時、ドアが閉まるまでの間、振り返ったジーンズに包まれた彼女のお尻が眩しく見えた。
そのプリプリしたケツを見た時、

(やって良かったのかなぁ。)

なんて少しもったいないような後悔に近い気持ちが湧いてきて、それから一時間くらいはあれこれと悩んでいた。

---

夏休みが明けて、彼女は無事、課題を提出できたみたいだった。
あれから何も発展がなくて、普通にバイトだけで会う日々が続いた。
九月も何週間か過ぎた頃、彼女の方からある提案をされた。
その時は、バイト終わりに話している時で、二人だけで、あの公園のベンチに座っていた。
次第に秋が深まっていく時期だったから夜は涼しくて、半袖で遅くまで屋外にいるのは厳しい時もあったけど、ちょうど、その日は蒸し暑い夜だった。

俺達は、自販機で買ったジュースを飲みながら話し込んでいた。
その時の話題の一つが、先日の課題についてだった。

「なんかねー、褒められたよ。」
「何が?」
「この前の課題。」
「そう、よかったじゃない。」
「うん、なんかねー、この前、提出したのが採点されて返ってきたのね。」
「ふーん。」
「で、点数が書いてあるわけじゃないんだけど、返された授業が終わった後に、職員室に行く用事があったのよー。」
「呼び出しですか?」
「違う!そうじゃないんだけど別の用で行ったの......、そうしたら途中でその課題を出した先生に会って、『よく出来ていたね。』って言われたのー。」

明るい声で言った。

「『いろいろ調べて時間かかったでしょう?』とかも言われて。」

彼女は、自分は写しただけだから必要以上に褒められるのは気がひけて、先生には適当に返事した、と言っていたけど、内心嬉しさは隠せないって感じで、勢い良く捲くし立てるような話し方をしていた。

「でさ、なんかお礼がしたいんだよねー。」
「いいよ、別に。」
「そういうわけにはいかないよ。」

彼女は、なかなか引かない。
褒められて機嫌が良いのもあるだろう。
それで、彼女の気が済むなら何か考えようかって気になった。

「じゃあ、なんでもいいの?」

女子高生の『お礼』と言われれば、あんな事とかこんな事しか思いつかない。
ピンク色の情景が頭の中に浮かんで、どの辺までなら大丈夫かな?とか妄想を逞しくしていたら、

「いいけど......、そういうのは駄目だよ!」

厳しい口調で言った。

「そういうのって?」
「......そういうの!......そんな顔してたよ!」

様々な交渉の末、結局、映画を見に行って彼女が映画代を奢るっていう事になった。
もともと彼女の方に見たい映画があったのと、俺の方に(エロ以外の)希望がなかった事、金銭的にも手頃な事などの理由からそこに落ち着いた。
それで、「△△」か「××」のどっちかを見ようってなった。

しかし、俺の中で映画と言えば、「劇場版○○」というのが普通であったから、彼女と見ようとしたジャンルには馴染みがないのも事実。
彼女は女子高生らしく、洋画を中心にした恋愛物かアクション物が主に好きで、今回見ようとしたのもそれに分類されるものだった。
俺は、候補に上がった映画は、どちらの主演も知らない状態。
今まで、彼女とはバイト場である店の話と学校の話が中心で映画について話してなかったから俺の、この状態を知らないのだろう。

これは、まずい。
せめて話が合わせられるレベルにはしないと、というので主演俳優、女優の代表作を幾つか借りてきて約束の日まで予習をしていた。

当日。
朝十一時。
電車で二つ離れた駅前で待ち合わせ。
彼女は明るい色の長袖に膝丈のスカート。
快適だけど、半袖では少し肌寒い陽気。
そこから歩いて映画館へ。
駅から少し歩いた場所にある何階建てかわからないほど高いビルのワンフロアを占めている映画館に入った。
結局、選んだのはアクション物だった。
受付の横でポップコーンとドリンクを買う。
映画はわりと面白く、彼女は時々笑ったり時々仰け反ったりして楽しんでいるみたいだった。
俺も予習が活きたのか、わりと楽しめた。
彼女との話も合わせられた。
借りたDVD五本のうち三本は無駄になったけど、二本は役に立ったから、まぁいいか。
映画館でのエロな展開もある程度期待していたんだけど混雑してたりで結局何もなかった。
手も繋げず。

それから、お互い昼食を摂っていなかったから、ビルの隣りの隣りにあるファミレスに入る。
食事中、彼女の話は尽きない。
さっき見た映画の主演について、来月ある学校のテスト、
先日あった文化祭での出来事......。
俺は、ほとんど聞き役だった。

印象的だったのは、文化祭で知り合った男についての話。
実は、彼女はバイトでは、あまり男子人気がない。
何故かと言うと、彼女以上に可愛い子がいて、しかも同じ曜日に入っている事が多い。
そうなると、どうしても彼女に関心がいく事が少なくなってしまう。
その子は派手な顔立ちで、髪を染めてないギャル系って感じかな。
だから俺以外のバイト男子は、ほとんど、その子の支持者だった。
だけど、学校ではミホちゃんは、中心的存在ではないが可愛い子グループに属しているみたいで、各方面から誘いが多いようだ。
先日も文化祭に来た他校男子グループ四人と遊びに行ったらしい。
四対四で、ゲーセン&プリクラ→カラオケって流れだったみたい。

「でさー、その人、何がイヤって、会ってからちょっとしか経ってないのにプリクラとかでも肩抱いてこようとしたり、腕組んできたりするんだよー。」

少し嫉妬しながら俺はそれを聞いていた。

「それに、こう...、顔をくっつけるみたいにしてさ、撮ろうとするの。」

頷く俺。

「確かにカッコイイのは、わかるんだけどさー、私はアンタの彼女じゃないんだよーって言いたかったよ!」

想像してちょっと胸が痛くなった。
落ち着くためにグラスを取り上げる。
冷たい水が咽喉を通り抜ける。
もう食事は片付いていて飲み物を残すだけだ。

「ちょっと、さっきから黙ってるけど、ちゃんと聞いてる?」
「聞いてるよ。」

笑顔を作った。

「カラオケとかでも、やたら隣りに座ってきたりするし、馴れ馴れしいんだよねー、どう思う?」
「そりゃ、ミホちゃんみたいな子だったら誰でもそうなるよー。」

何回か言ってきた台詞なのに、今日は何故か言いづらかった。

「今度二人で遊びに行こー、とかずっと言ってくるし、アドレスとか交換したら、カラオケいる時にメールとか来るんだよ。みんないるのにさー、しつっこいんだよねー。」
(これは、あれか?何かの罠か?)
(それとも、遠回しなイヤミだろうか?)

彼女の意見に乗っかって

「イヤだねー。」

とか言ったら、

「お前もだろ!」

ってツッコミが飛んでくるとか?
彼女への過去の行いが走馬灯のようにグルグルしていた。
だからといって、この状態で彼をフォローすると、逆に俺が白い目で見られそうな気がして、どうにもはっきりした返事が出来なかった。

そんなやりとりが続いていたけど、彼女の言葉に、勝手に無言のプレッシャーを感じて、いたたまれなくなった俺は、

「はいっ。」

って手を上げた。

「ハイ、俺さん。」

先生が生徒を指名するみたいな感じで俺を指差した。

「俺も同じようなもんだと思うんですけど......」

彼女は俺を見返すと、

「俺さんは違うよー。」

きっぱりした口調だった。

「この前も課題手伝ってくれたし、他にもいろいろしてくれるしー、今日だって、そういうのなかったじゃん。」
(イヤイヤ、ないも何もそんな機会がなかっただけで......)
「なんかねぇー、その人、普通に手とかも触ってくるし......」
(俺も触りたいです。)
「足とかもジロジロ見るんだよー。」
(俺も見てます。)
「てゆーか下心丸出しなんだよねー。」

だんだん顔が上げられなくなってきた。

「でも、俺さんはさー。」

彼女はさらに続けた。

「ほら、前に告ってくれた時あったじゃない?あの後とかも公園とか普通に行ってたけど、実は、ちょっと警戒してたんだよねぇ。でも結局何もなかったし......」
「えっと............雨......降った時とかは......」

消え入りそうな俺の声。

「それはさーー、なんとなく、しょうがないかなって気がする。私も迷惑掛けちゃったし......」

店員が空いた皿を下げに来たので二人とも黙る。
数秒で片付けて一礼した後、キッチンに下がっていった。

「なんか、俺さんはさー。」

カップを取り上げて口をつける。
中身はカフェラテだ。

「うまく言えないけど、それだけじゃないって気がするなー。」
「何で、そう思うの?」

当然の疑問を俺はぶつけた。

「んーー。」

彼女は顎に手を当てて思案顔。
俺は、その返事をジリジリしながら待った。

「最初に告ってくれたし。」

彼女の答えはわりと単純で、意表を突かれた俺が、

「それだけ?」

って訊いても

「それだけ。」

って頷くだけだった。

「それに、この前の課題やった日も楽しかったし、今日も楽しかったよ。」

俺の頭の中は、さっきから色々な思いが駆け巡っていて、それまでの彼女の言動や自分の言動を顧みたりしながら彼女の至った結論にどうにか理解を示そうとしていたけど、どうしても理解しづらい部分があって混乱していた。
それで、返事に困って黙っていると、彼女は付け足すように言った。

「今日も結局奢ってもらっちゃったしね。」

そう。
映画代は彼女に出してもらったのだが、その他の部分では俺が出すようにした。
結局、彼女の奢りと言いながらトータルで見ると俺の負担している額の方が多くなってしまったのだ。
彼女が言っているのは、そういう意味だろう。

(もしかして、ここで、もう一度付き合ってって言えばうまくいくかも?)

ふと、そんな考えが浮かんできた。
きっと、今日の状況と彼女の態度に影響されているのだろう。
正面の彼女に焦点を合わせる。
向こうもこっちを見ていた。

(うまくいくか?思い違いじゃないのか?)

一度は湧いた自分の感情だったけれど、彼女の態度、言葉の中になんとなく過去完了のニュアンスが含まれている気がして、彼女は既に、俺との関係はこれ以上発展しないものとして扱っている、というような雰囲気を感じて、その時は、どうしても真意を問う事が出来なかった。

それから、駅で彼女と別れるまでの間、ずっとそんな事を考えていた。
彼女の言葉を再度、裏表から見た。
俺の態度も客観的に見ようとした。
けれど、どれだけ考えてみても、自分の言動を客観的に見るには程遠い精神状態で、最終的には、彼女の話した他校の男子と自分に根本的な部分で、どこか違いがあるだろうか、と自問して厳しい結論に苦しくなるばかりだった。
二人で電車に乗り、彼女が先に降りる駅に到着して、

「またね。」

って声をかけられるまで、俺は、ほとんど黙っていただろう。
その時になって、ようやく思い出したように、閉まりそうな扉に向かって言った。

「あ、じゃあ、また......」

彼女の姿は、手を振りながら階段を上がっていく途中で俺の視界から消えた。
それから、一人で先程の疑問に答えを出すには二駅は短すぎて、結論は自分の部屋に着いてもまだ出なかった。
 
次にバイト以外で彼女との接触があったのが映画を見てから一ヶ月近くは経過していた。
彼女も中間テストなど学校関係の行事があったし、俺の方は、夏休み明けにある後期に向けてのガイダンスなどに追われていた。
どちらも本業である学生としての活動に忙しかったわけだ。
バイトで会って少し会話して終わり、という日々の繰り返し。
時々彼女の方からメールが来ると、大した事のない内容でも嬉しさいっぱいで返信した。
でも決まって彼女からの返信は少なくて、大体一往復もすれば終わってしまう事の方が多かった。
お互いの日常が大分落ち着いてきたのが、十月の下旬頃。
二人だけで会う機会ができた。

きっかけは、こうだ。
バイトでは、仕事上レンタル商品の情報を知る事が出来る。
そして、希望の商品を店員が優先的に借りる事が出来た。
当然だ。
店頭に並べる前に自分で確保してしまえばいいのだから。
もちろん代金は払う。
仕事柄、希望の商品が返却された時にも、いち早くそれを知る事が出来るから、借りたいものがある時は普通の客よりは有利な立場にいる事は確かだった。
これは役得と言っていいかもしれない。
中には従業員がレンタルするのを禁止している所もあるのかもしれないが、店長は限度を超えなければ、それを許可してくれていた。
限度、というのは一定以上の回転数がある商品や、人に対して回数を制限するという事だ。
つまり、新作や回転数の高いものを何度も借りたりは出来ない。
それは店長が、ある程度管理していた。
俺たちが、そういう商品を借りたい時には一度店長に確認して、許可が出れば借りられる体制になっていた。
と、言っても、よほどの高望みをしなければ(ジブリ関係を初週に借りるとか)問題なく許可してくれた。
客も大事だが、身内も大事という考えなのだろう。

そんな、ある日。
彼女から一つお願いがあると言われた。
聞くと、ある商品を俺に借りてほしい、というのだ。
自分で借りればいいのに、と思ったのだが、彼女は最近借りすぎていて、おそらく店長の許可が下りないだろう、と言う。
しかも、彼女の希望商品はまだレンタルされてから日が浅いもので、細かい事情を訊いていくと、確かに許可が下りる可能性は低いだろう、と思われた。
来月とかまで待ったらどうか?という俺の大人の提案も、

「待てない!」

の一言で却下されてしまった。
それで、考えた挙句、俺なら借りられるんじゃないか?
という結論になったようだ。
前述のように、俺は、あまり映画(特に洋画)自体の興味は薄い方だったから、他の人のように少しでも早くレンタルして見たい、という思いは少なかった。
だから、他の人のように頻繁にDVDを借りていない。
おそらく、彼女よりも俺の方が借りられる可能性が高いだろう。
そこまで言われれば、やってみないでもない気になった。
そして、最後に俺は一番の疑問を投げ掛けた。

「俺が借りてどうするの?」
「一緒に見ればいいじゃん。」

彼女は当然のように言った。

「どうせ一泊しか借りられないんだし、俺さんの家で見ようよ。」

その先は、借りられてからしよう、という事で店長に訊いてみると、あっさりOKが出た。
それで店長から

「いつ借りたいか?」

という話になった。
相当数が一泊で回転しているから大まかな希望なら通った。
それで事前に相談していた通りに、土曜レンタル→日曜に俺の家で見る→日曜返却、という流れになった。
無事話がついた事を知らせると、彼女は嬉しそうに言った。

「じゃあ今度の日曜よろしく!」

そして、日曜午後一時。
彼女はグレイの長袖パーカー、濃青のジーンズという格好。
彼女が買い込んできたお菓子をテーブルに広げて、俺は飲み物を用意して、二時に上映スタート。
雰囲気を出すために電気を消してカーテンを閉めた。
その日は曇天で雨でも降りそうな暗い空だったから、過剰だったかもしれないが映画館みたいに暗くなって彼女は喜んでいた。
映画は、アメリカのアクションプラス恋愛って感じなのかな。
例に漏れず、俺の全く知らない人達が登場したが、時々彼女のしてくれる説明で、わかりやすくなったし楽しめた。
終わると四時半。
今後の予定を彼女に訊いた。

「これからどうする?」
「何か食べようよ」
「どこがいい?」
「前に行ったスーパーとかでいいよ。あそこのパン美味しかったし」

彼女の意見に従って歩いて買い物。
空は曇っていて黒い雲が広がっていたけど、天気予報によれば、今夜いっぱいは持ち堪えそう、という事。
彼女は、またも色々買い込んでいて、甘そうなパンとかデザートとかがカゴに詰まっていた。
部屋に戻ってから、俺は紅茶を淹れて二人で食事。
映画を見ている間は、画面と彼女の説明に意識がいっていたから気にしていなかったけど、今日の彼女も魅力的だった。
来た時はパーカーを着ていたけど、部屋に入ると

「暑い。」

と言って、それを脱いでしまった。
下には白のノースリーブ。
それを押し上げる胸元に見入りそうになった。
彼女と知り合って半年になるが、最近体つきが女らしくなってきた気がする。
胸もお尻も張ってきて、くびれが目立つ。
普段どれだけ見てるんだって話だ。
気取られないように彼女を見ながらも、エロイ気持ちを抑えつつ雑談をして紅茶を飲んだ。

お茶も片付き帰ろうか、という雰囲気になった。

「これ片付けるね。」

彼女が空いたカップをキッチンの流しに持って行こうとしたのを、俺がやるからって止めようとした時、押し合う形になって、どちらかの肩か肘かが壁にある部屋の照明のスイッチに触れた。
映画を見ていた時からカーテンは閉まったままだったから、次の瞬間、部屋は真っ暗闇になった。
驚いて壁際で立ち尽くす二人。
彼女が手にしているカップを落とさないように寄り添うようになったのがいけなかった。
暗くて彼女の手元もわからない状態だったから、自然と体全部を抱きしめるようになって、鼻には彼女の香り、片手は腕を、片手は腰(ほとんど尻)に回っていた。

「ご、ごめん。」

小さな彼女の声。
俺も離れなきゃ、って思っていたんだけど、現状を理解した瞬間、フル勃起。
どうしても離れられない。
頭の一部が何度も手足に動けって命令しているのに言う事を聞いてくれない。
逆に両手には、ますます力が入って、部屋着にしているジャージをパンパンに膨らませる結果になった。

頭の中は、彼女の事と、この前、彼女と会った時の会話が思い出された。
俺は、彼女をどう扱っているんだろう?
あんなに何度も悩んでいたのに、それは簡単に崩れて、まるで最初からなかったもののようになってしまった。
それから、彼女が動けないのをいい事に、尻にあった手で上を向かせてキスをした。
もう前にしたのは、いつか覚えていないくらい。
彼女の感触を味わいながら思い出そうとした。

そのまま何分か過ぎただろう。
黙っていた俺は、彼女に訊いた。

「......このまま、......やっちゃ駄目だよね?」

頷いたのがわかる。

「じゃあさ......」

唾を飲む自分の咽喉の音が聞こえた。

「前みたいに、してくれないかな?」
「......くち......で?」
「うん。」

外は静かだ。
雨が降っていないのもわかる。
きっともう陽が落ちているだろう。

「......いいけど......」
「マジで?」
「......いいよ。」

俺は彼女が持っているカップを落とさないようにゆっくりと離れながら、それを受け取った。
そして、そのまま流しに持っていって部屋に戻った。
彼女はさっきの場所から動かずにいた。
真っ直ぐ彼女に近付いて抱き寄せる。
ベッドはすぐ脇だ。
ジャージを下ろして彼女を座らせた。
スルスルと彼女はひざまずいて俺の足の間に入る。
何か言おうとする前に手を添えて根元から舐めだした。
根元からゆっくりと全体を舐めあげて亀頭の下まで来ると、もう一度根元まで下がっていった。
そのまま亀頭を咥えられると思った俺は、意表を突かれて予期せぬ場所を舐められたせいで、驚きと快感が増したように感じた。
そうして彼女は丁寧に舐め上げながら根元までいくと、片手で根元を支え、片手で袋を撫でながら玉を舐めはじめた。

「......んっ......んっ......」

時折鼻から抜けるような声を漏らしながら舐める。
ゆるゆると根元を扱きながら袋を持ち上げ、シワを伸ばすようにして舐めた。
片方の玉を舐め終わると、もう片方に移る。
もう袋全体は彼女の唾液でベトベトだ。
思わず何度か声が出そうになったけど、
低い呻りに似た溜息で誤魔化す。
彼女は、そうした俺の反応には無関心みたいで、一定のペースで黙々と舐めている。
玉から上がってきた彼女の柔らかい舌がようやく亀頭まで到達すると、今度はエラの周辺をグルグル舐めはじめた。
張ったエラを舌先で弾くようにペロペロしたり、ブチュッ......、ムチュッ......と亀頭全体に唇を押し付けるような舐め方を繰り返した。

久し振りに味わうフェラに、始まって数分で我慢汁が大量に出るのを感じた。

(......まだ周りを舐められただけなのに......)

情けないような、仕方ないような半々の思いが渦巻いていた。
頭の中はピンク一色で彼女と快感の事しか考えてなかった。
もう部屋の暗さには慣れてきて、大まかに彼女の様子も窺えたから、時々足元にいる彼女を見下ろしたり髪を撫でたりした。

「こっちも舐めて。」

相変わらず亀頭舐めを繰り返している彼女にお願いするように言った。

「どこ?」

暗いから指差してもわからないだろう。
根元を持って亀頭の先端を彼女の正面に来るようにした。

「ここ?」

彼女は先走りでドロドロになっている亀頭を人差し指で優しく撫でてきた。

「そう。その先のところ。」

頷きながら、もっと傾けて正面に尿道が来るようにする。
すると、一瞬、空いた後に、彼女の柔らかい唇が被せられてきた。
声を出しそうになる。
亀頭の正面から被せると、一番敏感な尿道を舌先で掬い上げてきた。
何度かそれを繰り返すと、今度はほじくるように舌で舐めあげてくる。
その度に、電流みたいな刺激が亀頭から全身に伝わってきた。
そうすると、再び先走りが流れ出てきて彼女の唇に吸い込まれていくのがわかった。
下を見ると、彼女の顔が小刻みに上下しているのが見える。
ピチャピチャと湿っぽい音色が部屋中に流れていた。
外からは何も聞こえないから余計にその響きが耳につく。
彼女は、下から掬い上げる、ほじくる、に加えて、
亀頭の先に吸い付くのを混ぜてきた。
そうすると、余計に我慢汁が出てきてしまうから、いつまで経ってもその行為が終わらず、延々と続きそうな気がした。
快感にうっとりとしながら頭の隅で、もう咥えてくれないかな......と考えていたら、急に彼女の習性を思い出した。

「......上から......舐めて......」

腹から出すような低音で彼女に言うと、根元に片手を添えてから一気に亀頭に唇を被せてきた。
そして、散々攻めていたエラ周りを今度は締め付けてくる。

ヌルルッ......ヌポッ......ヌルルッ......ヌポッ......

部屋に響く音が変化した。
今度は我慢出来ずに声を漏らした。

「......うわぁっ......ぁぁ............いいよ......」
「気持ちいい?」
「うん、............やばいね、それ......」

そう言うと、彼女は鼻から息を漏らして、

「んふっ......これ?............はぁ、はぁ......こう?」

って言いながらキュッキュッってカリを締め付けてくる。
話す時に彼女の息が痛いくらいに勃起したチンコに当たって温かい。

「......ぅん、......そう......それ......」

堪らず正直に感想を言う俺。
どっちが歳上なんだか......。

俺は、もうかなり追い込まれていて、下腹部に力を入れて懸命に放出をこらえる。
彼女は変わらないペースで首を振っていた。
一番深くまで咥えた時には、かなり奥まで入っているのがわかる。
結構咽喉の奥まで入っている感じだ。
その時には、咽喉の奥、舌、唇の全体を使ってくる。
以前教えた事を忘れていないみたいだ。
いつの間にか根元に添えられた片手が緩やかに上下している。
それから彼女は、上の方でカリ締めをしてしばらくすると、大きく首を振ってチンコ全体に刺激を与える動きを繰り返した。
どれ位時間が経ったのか......。
暗いから時計が見えない。
長時間舐められている気がするし、数分の気もした。
どちらにしても、この時間がずっと続くといいのに......と思った。

「......ぅんふっ......」

ペロペロと舐めながら首振りを繰り返す彼女を見ながら、そろそろ限界が近付いてきた。
さっきからチンコはビクビクしっぱなしで、彼女の唇や舌や手が与えてくる刺激に耐え切れずにいた。
すると、彼女は一度唇から離して、根元に添えられた手を動かしながら訊いてきた。

「......もう、出そうなんじゃない?」
「......うん。」

正直に答えた。

「あのさ......ちょっとお願いがあるんだけど......」
「何?」

不審げに問い返す俺。

「......くち......に......」

そこで、ちょっと沈黙。

「...出していいから......、出す時は......ちゃんと言って......」

言ってしまってから恥ずかしそうに顔を伏せる。

「わかった。てゆーか、もう結構限界なんだよね。」

それを聞くと彼女はもう一度、その柔らかい唇を被せてきた。
それからは、さっきよりも激しい奉仕。
根元をしごく手は少し力が入れられたようだし、唇の締め付けも強くなったように感じた。
彼女の上下動も激しくなって、

ジュッ......クジュッ......チュプッ......チュッチュッ......

と音も違ってきた。

俺は更なる快感を求めるように、少し前かがみになって空いている右手で彼女の胸を掴んだ。
左手は必死にベッドサイドを掴んでいる。
彼女はフェラを中断せず俺の好きにさせていた。
俺の右手に柔らかい感触が伝わると、それを何度も確かめるように揉み返していた。
その度に彼女から漏れる声が変わって

「んっ......んっ......」

という繰り返しが、

「んっ......んふっ......んんんっ......ぁふん......」

という風に変わった。
特にブラ越しに先端を捉えた時は、それが顕著で、

「んぁふっ......ぁあ......ぁぁっ...ぁん...あぁんっ......」

とフェラを続けるのが苦しそうにしていたが、彼女の動きが止まる事はなかった。
それを確認すると、さらにブラを外さんばかりの勢いで揉みまくった。
自分がイクまでに彼女を味わいつくそうとしたが、限界と告げてから、すぐに終わりが来た。

「あぁ、そろそろイキそう......」

そう言うと、彼女は首を上下に振りながらも小さく頷いている。
そうして一層、カリを締め付けると、同時に舌をベロベロとチンコに纏いつかせてきた。
体を強張らせながら耐えていると、下の方から尿道を押し広げてくる精液を感じた。

「イクよっ。」

あっっと思った時には、既に彼女の口に第一波が発射されていて、それから最初の波を追い越すような勢いで次々に射精は続いた。

ドビュッ...ドビュッ...ビュッビュッ.........ビュッ............

彼女の口内を汚す精液は止まらず、ポンプのように途切れる事なく供給を続けていた。
彼女の胸に手を置いたまま射精の快感に身を委ねていると、ようやくチンコは治まってきて大人しくなった。

「......終わった......」

溜息混じりに彼女に言うと、チラッと上を見てから緩やかに舌先を亀頭に這わせていく。
彼女を起こそうとすると、さらに何度か舌を動かしてから、やっと口を離した。
ティッシュを渡すと、俺のを吐き出して口を拭った。

「うがいは?」

と訊くと、

「いい。」
「なんで?残ってないの?平気?」

あれだけ出たのだから気持ち悪くないのだろうか。
自分で出しておきながら、ずうずうしい言葉だが。

「飲んじゃったから。」
「えっ?」
「............なーんてね。」

明るい彼女の声。

「平気だよ。」

それから電気をつけて彼女はパーカーを着て帰り仕度。
俺も借りたDVDを返しに行くために着替えた。
家を出てから途中まで一緒に行き、店の少し手前で別れた。
彼女は、いつもみたいに「またね」と言って手を振った。
俺はDVDを返却して店長と数分雑談した後、帰宅した。
やっぱり雨にならなかった。

---

彼女との関係が僅かに進展したかに思われたが、それから数週間、彼女が家に来る事はなかった。
相変わらずお互い忙しく、俺の方は後期の授業が始まっていたし、どちらも一時期、風邪をひいていたりして体調を崩していたのも関係ある。

それが、十一月の中旬から劇的に変化した。
きっかけは、バイト後の雑談の中から。
彼女は文系脳で、得意度合いを図にすると、

「英>国>>>>>>>>>数>>理>>>>>>>>>>>>社」

という感じ。
とにかく、社会関係が苦手らしい。
歴史、地理、......その他。

私大だけなら、どれかを切り捨てればいいが、国公立も視野に入れている彼女は、まだ何かを捨てるのを決める段階ではなかった。
そのせいで、何とかならないかと苦闘していたらしい。
俺は逆に、歴史なんかが得意な方だから偉そうにも

「こうすればいいんじゃない?」

ってアドバイスした。
と言っても、結局、暗記教科だから的確な助言なんてない。
最終的には、個人の記憶に頼る部分が大きいからだ。
ただ、暗記の仕方にも、これとこれを関連付けて覚えれば記憶しやすい、というのはある。
それを教えただけ。

最初に、それを話したのが、ちょうど世界史の小テストがある前々日で、彼女はそれを参考にして追い込みをしたようだ。
結果、予想以上に理解が増して、応用力が付いた気がする、と彼女は言った。
そんな経緯で、バイト終わりに家に来て、勉強をするようになった。
と言っても、帰りが遅くなるのはまずいから、時間は、三十分から長くても一時間程度だ。
俺が暗記の手助けになりそうな情報を簡潔に説明して、彼女は、それをメモして帰って自分が覚える足しにする、
というのが毎回の流れだった。
その頃には、寒さのせいで、バイト終わりに外で話をする機会は減っていた。
ほとんどの人が適当に挨拶して帰ってしまう。
当然と言えば当然か。
俺も同じように早く帰宅していた。

彼女との勉強会は、寒い屋外にいなくていいし、俺から見たら、彼女と雑談する時間が勉強する時間に変わっただけなので、特に不満な点はなかった。
ただ、心配事が一つ。
当初、俺は自分のアドバイスがもたらす効果について懐疑的であった。
俺の話が、却って彼女に悪影響になってしまってもいけないし、短時間で劇的な効果が上がるのだろうか、などと思っていた。
だけど、何度か彼女が

「わかりやすい。」

と言っているのだから、次第に、教えられるだけやってみようか、という気になった。
結局は、彼女の押しに負けているだけなのかもしれない。
お互い様々な制約があるので、勉強会はバイト後のみ。
週二回か三回が限度だった。
それでも、意義のある時間だった、と後で彼女は言った。

そして、師走の二週目。
その頃は、主に期末テストに向けての対策が中心だったが、その日で年内の勉強は終わりにしようという事になっていた。
彼女には他にも試験科目があるし、俺にも課題があった。
年内は、それぞれに集中して、また年明けから再開しよう、と以前から話し合っていた。
そして、その日も無事に終わりかな、という時。

「なんか、欲しい物とかない?」

彼女がカップを片手に唐突に言った。
二人で俺の淹れたお茶を飲んでいる。

「欲しい物って?」
「だ・か・らー、欲しい物よ。......何かない?」
「え?どういう事?」

彼女が言うには、これだけお世話になったんだから何かプレゼントでも......という事らしい。
俺は、そんなつもりでやっているんじゃないから、と丁寧に断った。

「でもさー、私たぶん、今回、相当自信あるよ。中間より十点は上がると思う。」
「それは、すごいね。」
「一学期は社会「7」だったのね。あ、十段階だよ。で、中間が良くなかったけど、期末で取り返せば、二学期「9」はいくと思うんだよね。まぁ、そこまでは言い過ぎかもしれないけど、最悪「8」は堅いかなー。それくらい自信がある。......てゆーか試験が楽しみ!」
「よかったじゃない。」
「でしょう?だからこの気持ちを形に表わしたいのよ。苦しんでいた私を救ってくれたんだから。で、何かないの?」

急にそう言われても思い付かない。
そう考えていたら、頭の中で「プレゼント」というキーワードから「お礼」という言葉が連想されて、以前の事を思い出してしまった。

その話を彼女にしたら、

「あったねー、そんなの。」

って笑い出した。

「俺さん、あの時かなりエッチな顔してたよ。」
「どんな顔だよ!」
「こう......やってやるぜ!......みたいな。」
「そんな事ないよ。」
「そうだよー。」

真意を見抜かれていた俺は照れ隠しに言った。

「じゃあ、今回そんな感じじゃ駄目かな?」

急に黙る彼女。
俺は地雷を踏んだ気がして、慌ててフォローしようと何か考えたけど、うまい言葉が浮かばない。
沈黙が続いた。
しばらく彼女は俯いていたが、やがて上目遣いに俺を見て、言った。

「......俺さんが、そんなんでいいなら......」

せわしなく動く彼女の指先が見える。

「............私は別にいいよ。」
「え......じゃあ......」
「再来週予定ある?」

俺の言葉を遮るように彼女は続けた。
反射的にカレンダーを思い浮かべた。
きっと、クリスマスの事を言っているのだろう。

「何もないよ。」
「じゃあ......その時でいい?」

悪いわけがない。
でも、気になって確かめるように訊いた。

「えっと...それって......最後まで......って事?」

彼女は恥ずかしそうに頷いたと思うと、不意に吹き出すようにして笑い出した。
どうしたのか訊ねると、笑いをこらえながら言った。

「だってさー、......なんか膨らんでるよ?」

俺の股間を指差す彼女。
気付くとマックスに近い勃起。
途中までの話の流れで、もしかしたら今日いけるのかも......と期待したせいだろう。
少し恥ずかしい。
それを説明して謝ると、笑いの治まった彼女は気の毒そうに言った。

「この前みたいので良ければ............する?」

そんなありがたい提案を辞退するほど謙虚じゃない。
早速脱ごうとしたら、恥ずかしいから電気を消してくれ、と言われたので、その通りにして念の為カーテンも閉めた。
隙間から僅かに漏れてくる光だけで、ほとんど暗闇。

いつもの位置に座ると、彼女は自分から俺の正面に来た。
それからトランクスごと一気に脱いだ。
跳ねるように飛び出すチンコ。
座ると、そこにしゃがんで根元と袋に手を添えてくる。
そうして柔らかい刺激を与えてから舐め始めてきた。
まずは、玉から。
そして、根元、裏筋、カリ、亀頭と順番に上に上がってくる。
前に、俺が気持ちいいと言った所は重点的に攻めてきた。
覚えているのか、それとも反復的なものか。
彼女に弱い所を攻められっぱなしの俺は堪らず、彼女の胸に手を伸ばした。
先月から彼女が家に来る時は、バイト帰りに限られていたので、彼女は制服姿だった。
冬服にコートという服装になっていたが、部屋に入れば、白のシャツとスカートだけになる。
そのシャツの上から揉み始めた。

「......んふっ......んふっ......」

すると、フェラしながら彼女の声音が変化するのだが、俺の行為を全く邪魔しない。
何事もなかったように舐め続けている。
さらに、俺は、彼女の行為を邪魔しないように抱き寄せて、背中に両手を回した。
彼女は、俺が何をするか気付いていない。
素早くブラのホックを外すと、前に手を回して彼女の胸を支えているものを押し上げた。
彼女は一瞬驚いて動きが止まったが既に遅く、俺の両手はシャツ越しにノーブラの胸をがっしりと捉えていた。
シャツの素材が薄いから直接触っているような気になる。
そのまま揉み回し、時々乳首をいじっていくと、さすがに耐え切れないのか聞いた事のない声を出した。

「......あっ...ぁふん...ふむっ......ちゅっ......はぁ......ぁぁん......」
「ぁあ......ぃゃん、んふっ...はぁぁ...んんっ......ぅぅん、...ぅふっ......」

声を上げる間隔も短くなってくる。
払い除けるような動作がないので、俺はシャツ越しに捉えた乳首を掴んだり擦ったりしながら彼女のフェラを堪能した。
彼女の手は、あくまで優しく撫でるように袋を刺激したり根元の方をしごいたりしながら、口では一転して舌を激しく動かして亀頭周辺を攻めてくる。
唾液が多く出ているのか、今までより音が大きい。
それらの刺激を感じながら射精の到来を知らせるように玉が縮みだす。

彼女は一度、口を離して、

「もう出そう?」

と訊いてきた。

「結構やばい。」

俺が答えると、亀頭にチュッチュッッとキスしてから俺の方を見た。
暗かったからあまり良く見えなかったが、彼女は少し楽しんでいるように見えた。
それから、チロチロと舌先で尿道にたまった我慢汁を舐め取ると、

「......いつでも、どうぞ。」

そう言って、またフェラを再開する。
俺の返事を聞いた彼女は、もう追い込みの体勢に入っていて、全体の刺激を強めながら首の上下動を激しくしてくる。

「......んっ......んっ......んふっ......」

という彼女の声にならない呼吸と、

......チュッ......プチュッ......チュッ......

という唾液を弾くような音が混ざって部屋に響く。

......んっ、んっ、......
......チュッ、チュッ......
......ぅふ......ぅんっ......
...チュ、チュッ......ジュッ...ブチュッ......

そうしながら彼女のフェラスピードは最高速になっていた。
俺は、もう我慢できなくなって、彼女のシャツのボタンを外して胸元を全開にさせた。
直接、彼女の弾力ある胸を揉む。
人差し指と中指の間に乳首を挟みながら縦横に揉み回すと、

「ぁあんっ......だめ...んっ......ぅぅん......」

と喘ぐ彼女。
それでも口を離さずスピードを落とさないから、俺は、ついに限界を迎えて彼女の口に発射した。

「......あぁ......もういくよ......」

小刻みに頷きながら上下する彼女の口に、大量の精液が吐き出されていく。

ドビュッ、ドビュッ、ドビュッ......ビュッ......

容赦なく彼女の口に液体が注ぎ込まれる。
彼女の胸を鷲掴みにした手を震わせながら射精の快感が全身に走る。
震えているのは、チンコの下の玉と両手だけかと思ったら、下腹もヒクヒクしている。
それから、しばらく経って、最後の射精が終わり、彼女にそれを告げると、ゆっくりと唇を引き上げていく。
俺はティッシュを箱ごと渡して、精液を吐き出している彼女を見下ろす。

「ごめん、いっぱい出た。」

素直に謝ると、彼女は無言で首を左右に振った。
平気だ、という意味だろうか。
反対に俺を気遣うように、

「拭いてあげるよ。」

と言った。
ボックスティッシュは彼女の足元にある。

「......じゃあ、お願いします。」

彼女の言葉に従って脱力すると、根元を支えた彼女は、再び唇を被せてきた。

「あうぅっ......」

ティッシュで拭かれるのだ、とばかり思っていた俺は、不意打ちに思わず声を上げてしまった。
チンコの先をペロペロ舐めてから裏筋を中心に舌を使ってくる。
最後にエラを一回りして、口を離すと、離れ際、先っぽにチュッとキスをしてティッシュを取り上げた。

「綺麗になったよ。」

もうティッシュなんか使わなくても充分綺麗になっていたのだが、彼女は丁寧に拭いてから立ち上がって乱れた服を直しているようだった。
俺も、服を着てから部屋の照明をつける。
久し振りの明るさに、なんだか照れ臭い。

普段なら、彼女は既に帰っている時間になっていたので、急いで片付けをして鞄を取り上げると彼女は帰っていった。
帰り際、玄関で靴を履いた彼女は、振り返って明るく言った。

「再来週まで待っててね。」

そして、俯きながら消えるように出て行った。
俺は、彼女の言葉を何度も反芻しながら悶々とした夜を過ごした。

それから俺に訪れた嵐のような一ヶ月は強烈な思い出を残している。

彼女との最後の勉強会から三日後。
午後の講義が終わった大学で、父親が倒れた、という電話を受けた。
あまり好ましい状態じゃない、と言う。
一番早く乗れる新幹線の席を探して、そのまま田舎に向かった。
病院に駆けつけると、母親から大まかな経緯を聞いた。
それから面会時間ギリギリまで病院にいて実家に戻った。
父親は、その日から入院した。

それから二日かけて、今後の対応を話し合った。
実家には祖父母がいたが、話し合いは、俺と母親の一対一のようなものだった。
二日と言っても、一日目は父親の入院手続きや着替えや身の周りの物を用意するのに追われて、ほとんど時間がなかった。
その合間、大学とバイトに電話をかけて事情を説明した。

母親との話し合いの主な議題は、俺の進路だ。
最悪の場合、中退して就職をしなければいけなかった。
父親に、もしもの事があったら、俺をあと二年や三年も大学に行かせる金銭的余裕は家にはなかった。
そして出た結論が、大学は一年間休学する、その間、俺は一度田舎に戻ってきて、その先については、父親の状態を考慮しながら後日話し合いをする、というものだった。

田舎に戻ってから五日後、俺は再び新幹線に乗って見慣れた町に戻って来た。
大学に休学届けを出し、バイトを辞める為に、店に顔を出した。
それから田舎に荷物を送った。
引越しは、ほとんど業者に任せた。
そのどれもが事前に連絡をしていたから流れるように片付いた。
用事が片付くと、その一日で田舎に引き返した。
ミホちゃんには一度だけ短いメールをした。

>落ち着いたら事情を話す。

大体そんな内容だった。

>時間が出来たら話を聞かせてね。

彼女からの返事も似たようなものだった。
店長に事情を説明しているから、
大まかには知っているのかもしれない。

父親の手術は一ヵ月後に決まった。
その日まで毎日病院に足を運んだ。
年末は実家の掃除をして年越し蕎麦を食べた。
こんなに暗い年明けは初めてだった。
母親の白髪が増えたような気がした。
病院のベッドの横に小さな門松を置いて正月を祝った。
父親は口をゆがめて笑っていた。

その一週間後。
成功率五十パーセントを切っていた手術が無事終わった。

「日頃の行いがいいからな。」

結果を知らされた父親が最初に言った言葉だ。
それから退院までの二ヶ月の間、病院を往復しながら実家で母親の手助けをした。
余裕が出来ると、地元で短期バイトを始めた。
なるべく短時間で済むようなものか、一日当たりの仕事時間が長くても週の出勤回数が少ないものを選んだ。

バイトを始めた頃だろうか。
携帯を失くした事に気付いた。
場所はわからない。
実家だろうか。
病院だろうか。
それともバイト先かもしれない。
何より、いつ失くしたのか見当も付かなかった。
田舎にいれば携帯を使う機会は、限られていたから、ずっと身に付けていたわけではない。
結局、携帯は見付からなかった。
紛失に気付いてから一週間後、新しい携帯を購入した。
電話帳データのバックアップはなかった。
アドレスも同じものを取得出来なかった。
それでも、当時の俺にとっては、それは、そんなに重要な事じゃなかった。

父親が退院すると、安堵からか母親が寝込んだりした。
退院から一ヶ月経って両親が落ち着いてくると、改めて俺の進路について話し合いの場がもたれた。
父親は、大学に戻れ、と言い、母親も賛成した。
それで、来春から元の大学に通う事になった。
それまで田舎に留まり、バイトをしながら資格の勉強をしたりして、大学と就職に備えればいい。
なにより退院していたが、父親は依然として予断を許さない状態で、再手術という可能性を残していたから、俺が今すぐ田舎を離れるという意見は誰からも出なかった。

そして、夏が過ぎ、秋が過ぎて、再び年末が近付いてくると父親の体調も安定してきた。
術後の定期健診でも安定した数値が出るようになり、医者からも、母親を安心させるような言葉が出る機会が増えた。
その年の、実家で迎えた正月には去年いなかった父親がいた。
父親は嬉しそうに僅かながら日本酒を飲んだ。
来月には田舎を出る事が決まった。

二月の第二週。
春からの準備の為に新幹線に乗って懐かしい町に戻ってきた。
大学の手続き、アパート探し、引越し......
その他諸々の雑事を三日で済ませ、再び田舎に戻る予定だった。
以前に住んでいたアパートは既に入居者がいて、結局最寄り駅も変更せざるを得なかった。
レンタル屋にも挨拶に行こうとしたが、彼女の事があって足が重かった。
しかし、あんな急に辞めて迷惑を掛け、その後、何の報告もしないわけにもいかないので、やむなく顔を見せた。

店長は俺を見ると喜んでくれた。
謝罪と、ここ一年の話をすると更に喜んでくれて、

「親父さんが元気で良かったじゃないか。」

と言った。
戻って来ないか、と誘われたが断った。
店員は知らない人ばかりで、あまり付き合いのなかった顔見知りが一人だけいた。
彼女の姿はなかった。
知りたい欲求が湧いたが、店長に、名指しで彼女の近況は訊きづらかった。
遠回しな雑談から得た有益な情報としては、この一年で人の入れ替わりが激しかった、という事だけだった。
どちらにしても、今春高校卒業の彼女は、この店を辞めてしまう確率は高いだろう、と思われた。
店を出る時、店長は

「また来いよ。」

と言ってくれた。

それっきり店には行っていない。
彼女と連絡を取るには時間が経ち過ぎている気がしたし、きっと彼女の方でも俺との事を過去の事として処理しているだろう。
「今更」という感覚が消えない。
彼女の事を粗末にしているつもりはなかったが、どの顔をして会いに行けばいいのか、という思いもあった。
もう別の男がいるかもしれない。
あれだけ可愛いのだから迫ってくる男もいるだろう。
その様子を想像すると胸が苦しくなった。
だからと言って、俺は自分の行動を後悔していない。
おかげで父親の存在を見詰め直す機会が出来た。
母親の泣く姿も見なくて済んだ。
彼女との事が、あれからうまくいく保証なんてないだろう。
もともと失恋していたのだから、それを実感するのに時間がかかっただけだ。
そう、思った。

四月になって大学に通い始めた。
一年の後半まで単位を取っていたので、二年には進級できた。
知り合いは、一つ上の学年になっていたから、授業で見知った顔に会う事は少なかったが、単位を取る為に通っていたようなものだったので気にならなかった。

時々、駅で彼女の着ていた制服を目にする事があった。
きっと同じ学校の生徒なんだろう。
その度に、彼女のような気がして動揺した。
冷静に考えれば、彼女は、もう高校生ではないのだから制服なんて着ているはずはないんだけど、俺の中の彼女は、いつでも制服姿のままで、その格好で出会っても何の不思議もないような気がしていた。
もう、あの頃の彼女はいないのに。
心の中で、何度も忘れようと繰り返しているのに。
その制服を見ても反射的に彼女を思い出さなくなるまでには相当の時間がかかった。

こうやって、彼女の事も、いつかは綺麗に忘れていくのだろう。
映画を見た事も、勉強した事も、笑いあった事も。
みんな、そうして色んな人を忘れていくんだ。
大した事じゃない。

それまで俺は、何度あの明るい笑顔を思い出すのだろうか。
そんな事を思っていた。






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